近代バイオリン奏法の基礎を築いたイタリアの演奏家ジュゼッペ・タルティーニの場合は、夢の中で悪魔と契約を結び、それまで聞いたどんな曲より素晴らしいバイオリン曲を悪魔が演奏するのを聴きました。その曲の素晴らしさは、名手と謳われたタルティーニがバイオリンを投捨てたくなるほどのものでした。そこで夢から目覚めた後にタルティーニが記憶を頼りに、ただちに五線譜に書き写しました、これが有名な「悪魔のトリル」という曲です。
ドイツの作曲家のヘンデルは、彼のオラトリア「救世主」終楽章の旋律を夢で得たといっています。またドイツ・ロマン派の作曲家マックス・ブルッフは「私が書いた最も美しいいくつかの旋律は、夢を見ているときに得られたものだ」と述べています。モーツアルトの作品の中にも夢から着想を得たものがあるといいますから、捜せばまだまだ見出せるに違いありません。
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