小さな手
その子の手は振り払われた。
手を伸ばしたけれど 届かなかった。
その子は泣いた。
受け入れてもらえなかった事に涙した。
靴を脱ぎ捨て 裸足で泣いた。
お尻を地面に付けて エンエン泣いた。
けれど 泣き続けはしなかった。
靴を履いた。
両足で立った。
その子は再び手を伸ばした。
その手をみんなから振り払われようと、
その子は手を伸ばし続けた。
母の愛を受けられなかった。
だから その代わりを求めて手を伸ばす。
その子の手が 受け入れられるのは何時だろう?
私は 離れた所から その子を見ていた。
蔑まれるその子を見ていた。
私に その子を救う力は無い。
だから 私はただ祈ろう。
誰か あの子に手を差し伸べて下さい、と……。
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