★昇圧回路って何??


最近、各社から、さまざまな高性能充電器が発売され、雑誌のページをにぎあわせています。
コンピューター制御、サイクル充電、ニッケル水素、リチウムイオン対応、などなど・・
中には、ニッカド30セル以上に対応する高性能なものもあります。

バッテリーを充電する為には、充電するセルよりも少しだけ高い電圧をかけて、バッテリーに電流を流し込まなければなりませんが、この際電圧差が大きいほど、流れる電流は大きくなります。
通常、充電器は電流が一定となるように自動的に電圧をコントロールしています。
充電初期ではセルの電圧が低いので、低い電圧。充電が進むにつれ、セルの電圧が上昇してくると、一定の電流を保つ為に充電電圧を上げていきます。

ニッカドセルの充電末期電圧は、1.7V近くになる為、30セルのバッテリーを完全充電するには、50Vもの高電圧が必要になります。
RCフライヤーが使っている親電源は12Vの鉛バッテリーが殆どなので、当然そのままでは対応できず、何らかの方法で、昇圧しなければなりません。
高価な充電器では、(最近は随分安くなりましたが・・)充電器内部に昇圧回路をもっています。昇圧機能を持たない安価なものに比べ、2倍以上の価格になっているようです。

昇圧の原理

下図をご覧ください。
入力に12Vの電圧を加え、S2をONすると、コンデンサC1が充電され、両端の電圧は12Vになります。

ここで、S2をOFFして、S1をONすると、コイルL1に電流が流れ電力が蓄えられます。

ここで、S1をOFFすると、L1は蓄えたエネルギーを一気に放出しようとしますが、電流を流す経路が無いため、高い電圧となって現れます。
そこで、S2を再びONすると、C1の電圧(12V)にL1が放出した電圧が加算され出力されます。
これを、1秒間に数10万回繰り返し、安定した出力を得ています。

昇圧回路の実際

実際の昇圧回路では、スイッチにダイオードとトランジスタが使われています。
コンパレーターで、出力電圧を基準電圧と比較し、基準電圧より、出力電圧が高くなった場合、昇圧動作を停止し、低い場合は、昇圧動作を継続します。
このフィードバック制御により、負荷変動に左右されず出力電圧を一定に保つことができます。

図中のAはフィードバック電圧で、出力電圧を抵抗によって分圧されています。
Bは基準電圧で、フィードバック電圧Aが基準電圧Bより低い場合は、コントロール信号Cは“Hi”になり、高くなった場合は、“Low”に落ちます。
図中のOSCは、スイッチングパルスを発生する回路で、コントロール信号Cが“Hi”の時のみ、Dのようなパルスを出力します。

下図は、実際の回路の一例です。
私が、フィールドで使用しているパワーパネルに組み込んである、昇圧コンバーターの回路です。(本頁の上の写真)
最近の、昇圧コンバーターは、専用ICを使用するのが常識となっていますが、この回路では、スイッチングパルスの発生と制御にPICを使っています。


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